人間の体は60兆個(37兆個という説もあり)の細胞からできていて、その細胞が日々新陳代謝を繰り返しながら私たちは生きています。
そこで大切なことは、新陳代謝を繰り返す細胞が“質のよい細胞”であること。そして質のよい細胞にするためには体質を変えることが必要である、と以前お伝えしました。

『体質 = 細胞の質』です!
質のよい細胞をつくるには、細胞の原料となっている栄養素を必要な量だけとっていく必要があり、原料となっている栄養素は次のようなものがあります。
これらの栄養素がどのようなものか?を知ることで元気な細胞にするためにはどうすればいいか?がわかってくるはずです。
今回は、タンパク質において、
- タンパク質とは、何なのか?
- タンパク質の必要量
- タンパク質が不足すると、体にはどんな影響があるのか?
について、お伝えしていきますね (^^)
「タンパク質」って、何?
タンパク質の働き
タンパク質は脂質・糖質とならぶ、3大栄養素の1つ。人間の体には約10万種類のタンパク質があり、それぞれが独自の働きをしています。
- 遺伝子の情報を、タンパク質で表現する
- 筋肉・血液・内臓・骨など、体の組織をつくる
- 栄養や酸素を運ぶ
- 神経伝達物質の原料
- ホルモンの原料
- 酵素の原料
- 抗体をつくり、免疫機能を働かせて体を守る

タンパク質はおもにアミノ酸から構成されていて、食事から摂ったタンパク質は、
① 消化されて「アミノ酸」になる
⇓ ⇓ ⇓
② 吸収され、血液によって各細胞に運ばれる
⇓ ⇓ ⇓
③ 体をつくるタンパク質に再合成され、古いタンパク質は壊される(新陳代謝)
といった過程をたどります。
体の約60~70%は水で、水を除いた残り10~20%が「脂質」と「タンパク質」になっています。

タンパク質の成分
タンパク質の成分には、次の2種類があります。
- 細胞のなかでつくられ、細胞の中にあるタンパク質がすべてのタンパク質の2/3をしめる。
- 細胞のなかでつくられ、細胞の外にでて、細胞と細胞のつなぎ役・支え役をするコラーゲンが残りの1/3をしめる。

※コラーゲンとは?
主に「皮膚・骨・関節・腱・内臓・血管・目の網膜」などに存在。コラーゲンの量は17歳がピークで、少しずつ減少していきます。
タンパク質の必要摂取量
タンパク質は、1日どれくらいの量が必要か?
タンパク質が1日どれくらい必要か?については体の状態や栄養状態で異なり、分解と合成のバランスは一定ではありません。
分解されたタンパク質の3/4はリサイクル、残りの1/4は尿や便として体の外に排泄されます。では、食べものから摂るタンパク質の量が少なくなると、どうなるでしょうか?
この場合、体は分解の速度を抑えてつじつまを合わせようとします。その結果、代謝がおそくなり老化へとつながっていくんですね (>_<)
例えば、ご高齢の方は分解が合成より早くなると骨粗鬆症(骨がスカスカで脆くなる病気)になるといった感じです。
失われたタンパク質は食事で補うことが必要ですが、個人差やストレスに対する安全率も入れて1日に体重の1/1000を毎日の食事から摂ることが必要になってきます。

※ストレスが多い方・成長期の子供・病気・けが人・高齢者・スポーツ選手などは、体重の「1.5/1000」を毎日の食事から摂ることが必要です。
タンパク質が不足すると・・・
タンパク質が不足すると、体には次のような症状がおこります。
- 疲れやすく、体力(スタミナ)が低下する。
- 頭の働きがにぶり、憂鬱になる。そして学力が低下する。
- 成長が遅れ、骨はうすく多孔性。歯と歯茎(ハグキ)の構成が乱れる。
- 結合組織の修復が不十分で、傷の治りがおくれる。
- 筋肉が弱る。骨格も障害を受けやすくなる。
- 髪の毛が細くなり抜けやすくなる。爪も脆くなる。
- 皮膚は不健康。肌が荒れ、シワができる。
- 免疫力が低下し、感染症にかかりやすい。
- 生理がとまり、生殖器官が消耗したり萎縮する。
- 甲状腺・胸腺・副腎の機能が低下する。
- 腎臓や膵臓が弱って萎縮。また心臓の筋肉も萎縮する。
- 肝臓が弱る。
- 老化がすすむ。

まとめ
タンパク質は、筋肉・内臓・肌・爪・体内ホルモン・酵素・免疫物質などをつくる“素”となります。そして栄養素の運搬を行い、微量ではありますがエネルギー源にもなるのです。
このような重要な役割をするタンパク質の摂取量が不足してしまうことで体にはさまざまな不都合がでてくる可能性が考えられます。
そうならないように、しっかりと1日に必要なタンパク質を食事から摂っていくことが大切ですね (*^^*)
次回は、タンパク質の「アミノ酸スコア」&「タンパク質と脂肪酸」についてお伝えしていきますね (*^^)v
【次回はこちら↓↓】

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