人間の体は60兆個(37兆個という説もあり)の細胞からできていて、その細胞が日々“新陳代謝”を繰り返しながら私たちは生きています。
そこで大切なことは、新陳代謝を繰り返す細胞が“質のよい細胞”であること。そして“質のよい細胞”にするためには体質を変えることが必要である、と以前お伝えしました。
『体質 = 細胞の質』です!
質のよい細胞をつくるには、細胞の原料となっている“栄養素”を必要な量だけとっていく必要があり、原料となっている「栄養素」は次のようなものがあります。
これらの栄養素が“どのようなものか?”を知ることで「元気な細胞にするためにはどうすればいいか?」がわかってくるはずです。
今回は『脂質』において、
- 『脂質』の“種類”
- 『脂質』の“働き”
についてお伝えしていきますね (^^)
『脂質』の種類
『脂質』は、「炭水化物・タンパク質」とならぶ“3大栄養素”の1つ。
3大栄養素のなかで“最も高いエネルギー源”となり、私たちの体にとって大切な栄養素となっています。
食事で体のなかに入った脂質は、大きく「トリグリセリド(中性脂肪)・脂肪酸・コレステロール・リン脂質」の4つに分けられます。
このように『脂質』は細かく形を変えて“血液やリンパの流れ”にのって体内を巡ります。そして体のなかで重要な役割を果たしているんですね。
『脂質』の働き
① “エネルギー源”になる
先ほどお伝えしましたが、『脂質』は3大栄養素のなか“最も高いエネルギー源”になります。
1gあたり“9cal”の熱量があり、食べ物を摂らない(血液中にブドウ糖がない状態)ときは“体に蓄えられた脂肪”がエネルギー源として使われます。
※ただし、「脳細胞」は脂質をエネルギー源として使うことができない(脳のエネルギー源は“糖質”だけ)。
②「脂溶性ビタミン」の吸収を助ける
「脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)」とは“脂質に溶ける”性質をもつビタミン。
脂質に溶けるので、脂質を摂ることで“上手に吸収されていく”のです。
ですので、まったく脂質を避ける食事をしていると“脂溶性ビタミン摂取しにくくなる”ということになりますね (>_<)
➂「細胞膜」の成分
「細胞膜」の外側を覆って細胞膜の“境界線”をつくったり、細胞に出入りする“栄養素を輸送”します。
④ 保護
皮下脂肪は“体の熱を保持”し、また“組織を保護”する役割があります。
神経細胞を覆っているミエリンも「リン脂質」という脂肪で、絶縁体として神経の伝達系を助けます。
⑤ “脳と体の成長”に必要
乳児の成長には母乳に含まれる「EPA」と「ガンマ・リノレン酸」が必要。「DHA」は脳の発育に必要で、学習能力や記憶を高めます。
⑥ “ホルモン分泌”に働く
「ステロイドホルモン」の原料となります。
➆「エイコサノイド」になり、“調整物質”として働く
「エイコサノイド」には、“プロスタグランディン”や“ロイコトリエン”があります。これらは細胞個々で“ホルモン”のような働きをします。
まとめ
『脂質』(脂肪)は「太ってしまう!」など、何かと悪者に思われがちですが、それはあくまで“脂質の摂り過ぎ”というだけの話。『脂質』は“エネルギー源”になるだけではなく、“ホルモンの原料・細胞膜の構成成分”になったり“脂溶性ビタミンの吸収を促す”など、重要な役割を担っています。
不足すると疲労しやすくなったり、免疫力が低下したりするため、適度な脂質は身体にとって非常に大切なのです。
料理やお菓子作りに使うバターや植物油・脂がのった美味しいお肉やお魚など、私たちの食卓に『脂質』はかかせないものですよね。
その“脂質の選び方”をしっかり考えて、健康な体づくりに役立てていきましょう (*^^)v
【次回はこちら↓↓】
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