人間の体は60兆個(37兆個という説もあり)の細胞からできていて、その細胞が日々“新陳代謝”を繰り返しながら私たちは生きています。
そこで大切なことは、新陳代謝を繰り返す細胞が“質のよい細胞”であること。そして“質のよい細胞”にするためには体質を変えることが必要である、と以前お伝えしました。
『体質 = 細胞の質』です!
質のよい細胞をつくるには、細胞の原料となっている“栄養素”を必要な量だけとっていく必要があり、原料となっている「栄養素」は次のようなものがあります。
これらの栄養素が“どのようなものか?”を知ることで「元気な細胞にするためにはどうすればいいか?」がわかってくるはずです。
今回は、『ビタミン』についてお伝えしていきますね。
『ビタミン』の役割
『ビタミン』の役割を一言でいうと、「生命活動に伴うさまざまな“化学反応”をたすけ、“体の機能を調整する”もの」です。
そして、ビタミンと同じような役割をしている栄養素に「ミネラル」があります。
「ビタミン・ミネラル」に対して、“タンパク質”は「体を形作る材料」、“糖質・脂質”は「細胞が活動するエネルギーになる」といった役割があります。
ビタミンを含めた“5大栄養素”を「車」に例えると、次のようなイメージですね。
- 『タンパク質』= ボディ
- 『糖質・脂質』= ガソリン
- 『ビタミン・ミネラル』= オイル・潤滑油
「オイル・潤滑油」として例えられるように、『ビタミン』は“体がスムーズに機能する”ために必要な栄養素となっているのです。
『ビタミン』の特徴
- “ビタ”はドイツ語で「生命」の意味。“生命にとって大切なもの”という意味をこめて付けられた
- 『ビタミン』には、“欠乏症”の原因を究明するうちに発見されたものが少なくない
- 「欠乏症」が起きるというのは、“体内で必要な量が合成できない”ので食物から摂取しなければならない証拠である。ただし、腸内細菌によって“一部合成”される『ビタミン』もあるが、現代の日本ではほとんどの人は“腸内環境が悪く”ビタミンを合成できる状況ではない
- 多くの『ビタミン』は“植物が合成”し、私たちはそれを摂取している。サプリメントのように“化学的”に合成することもできる
- 「補酵素」として働くものが多く、微量で“代謝を調節”してくれる。
- “エネルギー源”にはならない
- 「ミネラル」と違い有機物なので、“生きている”ということである
『ビタミン』の種類
- 脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K): 摂りすぎると“過剰性”もあるが、通常は「過剰症」が現れるほど取りすぎることは、ほとんどない
- 水溶性ビタミン(ビタミンB₁・B₂・B₃・B₅・B₁₂・葉酸・ビオチン・コリンイ・ノシトール): 摂り過ぎても“過剰性”はない
『ビタミン』の働き
- ビタミンA:夜間の“視力の維持を助け”、“皮膚や粘膜の健康維持を助ける”
- ビタミンB1:炭水化物からの“エネルギー生産と皮膚や粘膜の健康維持を助ける”
- ビタミンB2:“皮膚や粘膜の健康維持を助ける”
- ビタミンB6:たんぱく質からの“エネルギーの産生と皮膚や粘膜の健康維持を助ける”
- ビタミンB12:“赤血球の形成を助ける”
- ビタミンC:“皮膚や粘膜の健康維持を助ける”とともに“抗酸化作用”を持つ
- ビタミンD:「腸管」でカルシウムの吸収を促進し、“骨の形成を助ける”栄養素
- ビタミンE:「抗酸化作用」により、体内の脂質を“酸化から守り、細胞の健康維持を助ける”
- ビタミンK:正常な“血液凝固能を維持する”
- ナイアシン:“皮膚や粘膜の健康維持を助ける”
- 酸葉:“赤血球の形成を助ける”栄養素。胎児の正常な発育に寄与する
- ビオチン:“皮膚や粘膜の健康維持を助ける”
- パンテトン酸:“皮膚や粘膜の健康維持を助ける”
まとめ
『ビタミン』の“ビタ”は「生命・活力」を意味し、【生命に不可欠な物質】という意味をこめて名付けられました。
体のエネルギーになるものではありませんが、“これがないと「体という機械」がスムーズに動かない”、いわば「潤滑油」のような役割をしているのです。
「ミネラル」とならんで“微量元素”といわれていますが、“3栄養素の代謝をたすける働き”をするので、“人間が生きために必要不可欠な栄養素の1つ”となっています。
【次回はこちら↓↓】
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