前回は、『糖質と低血糖の関係』についてお伝えしました。
糖質の“過剰摂取”により、注意すべきは「肥満」と「低血糖」です。とくに子供は甘いものを食べたり飲んだりして、“急激”に血糖値を上げてしまうことで「低血糖」になるリスクが大きいと言えますよね (>_<)
なによりも、“『低血糖』が原因で子供がイライラするような、気持ちの不安定感がおこる”可能性があるということ。お子さんをもつ親御様なら“自分の子供の気持ちが不安定だ・・”というのは、とても心配ですよね・・・。
しかし、“低血糖になるのを防げば、子供の気持ちが不安定になることはない”とも言えますよね?
そこで今回は、低血糖を予防するための『低血糖対策』についてお伝えしていきますね (^-^)
新基準!!『グリセミック負荷』とは?
前回の記事で、“食べ物には「血糖値」が急に上がるものと、ゆっくり上がるものがある”とお伝えしました。
血糖値の“上がり具合”を知る基準の1つとして「グリセミック指数(GI値)」がありますが、最近では『グリセミック負荷(GL値)』で表すことも多くなってきています。
『グリセミック負荷(GL値)』は、“1食あたりにふくまれる炭水化物の値”で決定します。
1食あたりの値なので、より“実際の食生活に近い値で把握できる”のがメリット。おおよ『GL値』が20以上だと「高GL食品」、10以下だと「低GL食品」という分類になります。
これだけある!『血糖値』が上がりやすくなる“要因”
① “高”グリセミック負荷
『血糖値』を急激に上げる“高グリセミック負荷(高GL値)”食品として、「小麦粉・小麦製品・精製された穀類(白米など)・砂糖・加工食品」があります。
とくに砂糖や小麦製品・脂肪などが多い、「ケーキ・クッキー・パン・パスタ・うどん」などは身近な食品ですよね?
“すぐに吸収”されて、血糖値を上昇させるのは「砂糖・ジュース(清涼飲料水)・消化の良い食べ物」。砂糖は胃や小腸から“すぐに血液に入る”ので、わずか“2分で血糖値を上げてしまう”んですね。
また「精製された白米や白いパン・うどん」なども、未精製のものに比べて“ビタミン・ミネラル・繊維質などの重要な養分がほとんど排除されている”のでブドウ糖への転化がはやいです。
しかも、“血糖値の上昇時間・下降時間がともにはやく、上下の値も正常範囲を超えてしまう”んですね (>_<)
最近の説によると、“品種改良された小麦粉”は未精製でも、小麦製品はすべて血糖値を上げると、言われています。
小麦粉は“血糖値以外にも問題がある”ので、できるだけ減らしたほうがいいですね。
② アルコール
低血糖の方の多くは、重い気分から解放されようとうアルコールを飲みます。
アルコールは「糖質」。“一時的”に血糖値を上げて気分を良くしますが、“反動”でさらに『低血糖』を進めてしまうのです。
③ その他
- 高脂肪・・・『血糖値』のバランスを“くるわせる”
- タバコ・コーヒー・お茶・・・『血糖値』をあげ、「低血糖」の改善を“妨げる”
- ストレス・・・「低血糖」と大きく関係する
- 栄養不足・・・クロム・亜鉛・カリウム・ビタミンB2・ビタミンB6・その他
やってみよう!『低血糖』対策
1、『血糖値』を“乱す”ものをやめる
精製穀類・ジュース(清涼飲料水・炭酸飲料水)・インスタント食品・ファーストフード・コンビニ食品・外食・“高脂肪”の動物性タンパク質・フライ・天ぷら・・etc
普段、あなたは好きこのんで食べているものばかりではないでしょうか?
これらを食べ続けて『血糖値』が一度乱れると、回復するのに“2・3日かかる”ので注意が必要です。
2、『血糖値』を“安定させる”食事をする
① 「高グリセミック負荷」食品を“減らす”
小麦粉・小麦製品・精製された穀類(白米など)・砂糖・加工食品。とくに、砂糖や小麦製品・脂肪などが多い「ケーキ・クッキー・パン・パスタ・うどん」など。
すべてをやめるのは難しいので、“減らす努力”は必要ですね (^^;)
②「低グリセミック負荷食品」を“食べる”
野菜・フルーツ・豆・ナッツ・種子・オリーブ油・無精製の穀物・茶・ハーブなど
③ 果物はジュースではなく、“丸ごと”か“ピューレ”にする
例えば「りんご」ですが、そのまま食べれば血糖値は“ゆるやかに”上がります。しかし、これをジュースにして飲むと吸収がはやくなるので血糖値が“急上昇”してしまいます。
3、「甘いもの」が“食べたくなった”ときは?
甘いものが食べたくなったときは、「豆・鶏・ナッツ類(クルミ・栗・ヘイゼルナッツ・ひまわりのタネ)・オメガ3が多い“野菜スティック”」など、“高タンパク質(高脂肪でない)”の食品や“食物繊維の多い”食品を少し摂るといいですね。
そうすることで、20分~30分ぐらいで“甘いものを食べたい!”という欲求が消えます。
甘いものは“お楽しみ程度”で取るようにするのがグッド。また、煮物には“砂糖を使わない”ことを原則にしましょう (^^)
4、「精白米」をやめる
白米は“吸収率が高い”ので『血糖値』を上げやすいです。
「3分づき」や「5分づき」の米に“雑穀”を入れるなどの工夫をするといいですね(消化など自分にあうものを選ぶ)
5、青魚・海藻類・ゴマ・梅干し・亜麻仁油を“常食”する、豆料理を“増やす”
「亜麻仁油」はビタミンB群や補酵素が働く“土台”を提供してくれます。また、神経や細胞に“エネルギーと栄養素の補給・アレルギー体質の改善・胃酸の分泌をコントロール”してくれるのです。
6、「食事」を“抜かない”
少量の食事を“1日に5回”する食べ方も可。とくに午後3時~4時にかけて軽食(おやつ)をとることが大切です。
7、“不足している”栄養素を補う
- クロム・・・“ブドウ糖の代謝“に不可欠
- 亜鉛・・・“インスリンの正しい放出”に必要。ほとんどの人が不足している
- ガーリック・・・発作が起きたときに、“低血糖を和らげる”ので非常によい
- ビタミンBコンプレックス・・・“炭水化物の代謝”に必要
- タンパク質・・・糖分への欲望を“抑える“
- マルチビタミン・ミネラル・・・栄養素全般の“かさ上げ“
- カルシウム・・・血中の「糖分量」を膵臓に伝えて、“インスリンの分泌を調整する“
- マグネシウム・・・インスリンの機能や、糖代謝を“活発にする“働き
- マンガン・・・『低血糖』のほとんどの人が不足している。糖分・脂肪・タンパク質の代謝に必要な多くの“酵素の構成成分“
- ビタミンC・・・副腎の機能を“活発にする“
- ビタミンE・・・“エネルギーと循環“のために必要
- 消化酵素・・・30歳を過ぎたら“消化酵素“は必須
まとめ
『血糖値』が“高すぎ”、逆に“低すぎ”ても、体を調整する「ホルモンシステム」は“緊急事態が発生した”と解釈し、急いでその状態を修正しようとします。それでも“偏った食事”をしつづけると、そのシステムに限界がきてしまうのです。
どんな食べ物でも「良い食品・悪い食品」というものはありません。
“摂り過ぎなければ体に良い”し(嗜好品はおすすめしませんが・・)、“摂りすぎれば体に悪い”ということですね。
食事の基本的な考え方は、“エネルギー(カロリー)を必要以上にとらない”こと。“必要以上のエネルギーは体の害になる”といえます。
“バランスのとれた栄養を、1日に必要な量のエネルギーで摂る”ことで、インスリンを分泌する「膵臓」の負担は軽くなります。そして、負担が軽くなれば“じゅうぶんな能力を発揮できる”のです !(^^)!
『低血糖』を防ぐには、日々の食事で“血糖値を上げない食べ物”を選んだり、“食べ方”を考えなければいけません。
そのためには、
- “グリセミック負荷が低い”食品を摂る
- 食べ過ない
- 「インスリン」を“多く必要とする”メニューに気をつける
などが、『低血糖対策』として効果的となります (^^)v
【次回はこちら↓↓】
コメント