前回は、『ストレスがかかることで、自律神経にどのような“影響”がでるか?』についてお伝えしました。
どんなことでも“適度”というのは大切です。しかし、“過剰”になると、どうでしょうか?
これは、『ストレス』においても考えられますよね (>_<)
“過剰なストレス”は、常に「交感神経」が働き続けるので休む暇がありません。当然、体は疲れきってしまいます・・。
このような状態が続くと、“自律神経のバランス”が乱れてしまい、身体に何かしらの不調が起こる可能性が考えられます。これが、いわゆる『自律神経失調症』です。
そこで、今回は『自律神経が乱れることで、起こるかもしれない“身体の症状”』についてお伝えしていきますね。
“自律神経の乱れ”で起きる、代表的な「症状」とは?
① めまい
『めまい』は大きくわけて、次の“2種類”があります。
- “ぐるぐる”回る「めまい」
- “ふわふわ”する「めまい」
「めまい」は身体の“平衡感覚”に問題があって起こる症状。そこをコントロールしているのが、耳の中の奥深くにある『三半規管』というカタツムリのような形をした神経です。
イメージすると、こんな感じ↓↓
ストレスが多くて『交感神経』が過剰に働くと、血管がせまくなった状態が続き、この『三半規管』に血行不良が起こりはじめます。
そして、神経も“血液が運んでくる酸素が必要”なので、血行不良が起こると“神経が誤作動”を起こしてしまうんですね (>_<)
これが『“ふわふわ”する「めまい」』の原因となります。
また、三半規管の中には「リンパ液」が溜まっていますが、このリンパ液は交感神経が過剰に働くことで増えてしまいます。結果として『“ぐるぐる”する「めまい」』が発生します。これを耳鼻科で検査した場合、『メニエール病』と診断されることもあるのです。
② 耳鳴り
『耳鳴り』は、耳の中にある「蝸牛(かぎゅう)」といわれる神経器官の“血行不良”が原因です。
『めまい』と同じで、交感神経が過剰に働くことにより聴覚をコントロールしている神経が血行不良になります。
その結果、神経が誤作動を起こして“何も音がしていないのに、まるで音がしている”ように感じてしまうんですね (>_<)
③ 不眠症
『不眠症』は、大きくわけて“4種類”あります。
- 入眠困難・・・なかなか眠れない
- 中途覚醒・・・途中で起きてしまう
- 熟眠障害・・・すっきり寝た気がしない
- 早朝覚醒・・・朝早く目覚めてしまう
どの不眠でも、やはり交感神経が“過剰”に働くために起こります。交感神経が過剰に働くことで“副交感神経が働かなく”なり、リラックスできずにぐっすりと深く長く眠れなくなるのです。
また、交感神経が働くと【副腎】という臓器から「アドレナリン」という“神経を興奮させる”ホルモンがでます。このアドレナリンが眠りを大きく妨げてしまうんですね。
④ 動悸・息苦しさ
運動などで、身体が動いているときのドキドキは問題ありません。しかし、交感神経が過剰に働きすぎると“寝ているときでも心臓がドキドキする”ことが起こります。
さらに交感神経が過剰に働くと、筋肉が“硬く緊張”します。
呼吸は「横隔膜」や「肋骨」近くの筋肉を、肺で膨らませておこなう動作。しかし筋肉が硬く緊張していると、その硬い筋肉が邪魔をして“肺を膨らませないように押さえ込んでしまう”ので、呼吸がしづらくなってしまうんですね。
⑤ 胃腸障害
「ストレス=生命の危機」であると身体は捉えているので、血液のほとんどは「筋肉や脳」に行き渡ります。
筋肉や脳に血液が行き渡らないと、天敵から逃れることができない(=生命の危機)ことを前回の記事でお伝えしました。“命が優先!!”というのが生き物の本能なので、ここで交感神経が“優先的に働く”のは決まりごとなのです。
ここで、“胃腸が動くのは副交感神経が働いているとき”ということを考えてみましょう。
これは、逆をいうと“交感神経が働くと、胃腸は動かない”ということ。つまり、交感神経が働いているときに“血液は胃腸にほとんど行かなくなって”しまうのです。
そうなると胃腸は働けないし、悪いところも修復できなくなりますよね (>_<)
とくに自律神経が乱れている、『自律神経失調症』の方の胃腸障害は「胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・大腸炎」が多くみられます。
⑥ 不安・イライラ・あせり
さきほど、交感神経が過剰に働くことにより「アドレナリン」がたくさん分泌されることをお伝えしました。
「アドレナリン」は神経を興奮させるものなので、たくさん分泌されると“不安・イライラ・あせり”などを感じるようになってしまうのです。
自律神経が乱れるときの“共通点”を、あなたは気づきましたか?
さて、いかがでしょうか?
もちろん今回お伝えした「症状」以外にも、『自律神経が乱れることによる“身体への影響”』はたくさんあるでしょう。
しかし、これらにはすべて“共通点”があることに気づいたでしょうか?
そう、すべて「交感神経が“過剰”に働いている」ということですね。逆をいうと、『副交感神経』の働きが弱くなり、体をリラックスさせたり、修復する力が弱くなっているということ。
身体を休ませる神経の働きが弱くなってしまったら、調子が少しずつ悪くなっていくのは想像できますよね・・ (◞‸◟)
そうなると、実はあなたの身近にある「あの症状」が発生する可能性があるのです!
そこで、次回は現代人が悩ませている身近な「あの症状」も、“自律神経の乱れが原因で起きているかもしれない!”ということについてお伝えしていきますね。
【次回はこちら↓↓】
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